仕事のデータのバックアップを、続く形で用意する
手動でコピーする運用は必ず途切れます。自動で取れる仕組みと、実際に戻せるかを確かめる手順まで含めて考えます。
PR: この記事にはアフィリエイトリンクが含まれます。リンク経由で商品・サービスが購入された場合、運営者が紹介料を受け取ることがあります。順位や評価は紹介料の有無によって操作していません。
バックアップの話は退屈です。何も起きない限り、やってもやらなくても同じに見える。
ただ、一度でも失うと分かります。私は昔、外付けドライブに入れていた案件データを、そのドライブごと壊して失いました。復旧業者の見積もりを見て諦めた。その日から考え方が変わりました。
手動のコピーは続かない
「月末にコピーする」という運用は、3か月で途切れます。忙しい月末に、緊急性のない作業を続けられる人は少ない。
だから前提はこうなります。自動で取れないバックアップは、存在しないものと考える。
3つの場所に置く
古くから言われている考え方に、データを3つ持ち、2種類の媒体に分け、1つは別の場所に置く、というものがあります。企業向けの話ですが、個人にも落とせます。
個人の規模なら、こう解釈します。
手元のPC。 作業しているデータ本体。
クラウド。 自動で同期されるもの。Google OneやDropboxなど。手元が壊れてもここに残ります。
物理的に別のもの。 外付けSSDなど。クラウドの障害や、誤操作の同期に備えます。
3つ目を軽視しがちですが、意味があります。間違えて削除したファイルは、同期によってクラウド側からも消えます。 同期はバックアップではありません。
同期とバックアップは違う
ここは誤解が多い部分です。
同期は、手元の状態をそのまま反映します。だから削除も反映される。ファイルが壊れたら、壊れた状態が同期される。
バックアップは、過去の状態を保持しているものです。「3日前の版に戻す」ができる。
多くのクラウドサービスにはバージョン履歴の機能があり、一定期間なら過去に戻せます。ただし保持期間には限りがあります。自分が使っているサービスで何日分戻せるかは、一度確認しておいたほうがいい。
何を守るか決める
全部を守ろうとすると容量も手間も膨らみます。優先順位を付けます。
失うと取り返しがつかないもの。 顧客から預かった素材、自分が作った納品物、契約書、会計データ。これは3か所に置きます。
作り直せるもの。 ダウンロードしたソフト、参考資料、キャッシュ。これは守らなくていい。
大きくて更新が少ないもの。 過去案件のアーカイブ。クラウドと外付けの2か所で足ります。
分けておくと、クラウドの容量プランを上げずに済むことが多い。
実際に戻せるか試す
これをやっていない人が大半だと思います。私も長らくやっていませんでした。
バックアップは、戻せて初めてバックアップです。 取れているつもりで、実は対象フォルダが外れていた。暗号化していてパスワードが分からない。復元の手順が分からない。こういう話は珍しくありません。
年に一度でいいので、適当なファイルを1つ復元してみてください。5分で終わります。この5分が、いざというときの数日を守ります。
顧客のデータを預かっている場合
自分のデータより慎重に扱う必要があります。
預かった素材をクラウドに置く場合、契約上の制約がないかを確認する。秘密保持契約があるなら、第三者のサービスに保存することが許されるかを見ておく。
そして、案件が終わったら消す。 いつまでも持っていると、漏洩したときの責任範囲が広がります。納品後の保持期間を決めておくと、判断に迷いません。
最低限これだけ
複雑にすると続かないので、最初はここから。
作業フォルダを1つに決めて、クラウドの同期対象にする。これで手元のPCが壊れても仕事は続けられます。
そのうえで、外付けのドライブを1つ用意して、月に一度つないでコピーする。自動化できるならしたほうがいいですが、月一の手動でも「ない」よりはるかにましです。
完璧な仕組みを設計して実行しないより、雑でも動いているほうが強い。 バックアップに関しては、これが正解だと思っています。
各サービスの料金・容量・機能は変更されます。契約前に公式サイトで最新の内容をご確認ください。
本記事は公開時点で確認できる公開情報をもとに構成しています。料金・仕様は変更される場合があるため、契約前に必ず各サービスの公式サイトで最新の内容をご確認ください。